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「フェイスラインがぼやけてきた」
「ほうれい線が深くなった気がする」
「たるみは気になるけれど、手術には抵抗がある」
そんな悩みを抱える人にとって、近年注目を集めているのが“切らないたるみ治療”です。
HIFUやRF、糸リフト、ヒアルロン酸、肌育注射など施術の種類は年々増えていますが、「人気だから」「SNSで話題だから」という理由だけで選ぶのはおすすめできません。
今回、美容整形ジャーナルでは医療法人社団ミサズメディカル院長寺井様に取材を実施しました。そこで繰り返し語られていたのは、「たるみの原因は人によって異なるため、必要な治療も一人ひとり違う」ということ。実際、クリニックでは10種類以上の切らないたるみ治療を組み合わせながら、患者の骨格や脂肪量、肌質、悩みに応じたオーダーメイドの治療を提案しています。
本記事では、切らないたるみ治療の代表的な施術やその特徴、治療を選ぶ際に知っておきたいポイントについて詳しく紹介します。
加齢によるたるみは、単純に皮膚が伸びるだけで起こるわけではありません。骨の萎縮、筋肉やその表面にあるSMAS層(表在性筋膜)の変化、脂肪の増減、皮下組織や真皮のハリ低下など、複数の要素が重なり合って生じます。
そのため、「HIFUを受ければ解決する」「糸リフトだけで十分」とは限らず、原因に応じて適切な施術を選ぶことが重要です。
寺井先生によると、カウンセリングでは患者の年齢や顔立ち、脂肪量、肌質などを総合的に確認し、どの層にアプローチすべきかを見極めたうえで治療プランを提案しているそうです。
たるみ治療というと「引き上げる」イメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、顔の脂肪量が多い場合は、リフトアップよりも先に脂肪を減らしたほうが効果的なケースがあります。
脂肪の重みが残ったままでは、十分なリフトアップ効果が得られず、必要以上にヒアルロン酸を使用しなければならない可能性もあるためです。
そのため同クリニックでは、HIFUの脂肪溶解モードや脂肪溶解注射を活用し、余分な脂肪を減らしたうえでRF治療やヒアルロン酸によるリフトアップを組み合わせることがあります。さらに、脂肪溶解注射とHIFUを同日に行うことで、より効率的な改善を目指すケースもあるといいます。
一方で、脂肪が少なく頬がこけて見える人には、ヒアルロン酸などで適度なボリュームを補う治療を選択することもあります。

HIFUとRFはどちらも切らないたるみ治療として知られていますが、役割には違いがあります。
HIFUは脂肪量やたるみの状態に合わせて照射を調整し、脂肪溶解やリフトアップを目指す治療です。リフトアップモードでは、患者の状態に応じて200~400ショット程度まで照射数を調整することがあり、顔が大きい人や男性ではさらにショット数を増やす場合もあります。
一方、RF(ラジオ波)は真皮から浅い皮下組織へ熱を加えることで、肌の引き締めやフェイスライン、口元のもたつき改善を目指す施術です。
同クリニックで導入されているサーマージェンは、比較的痛みが少ないことが特徴で、施術後すぐに日常生活へ戻りやすいのもメリットです。効果の持続期間は約4か月が目安とされており、従来型のRF機器では約6か月から1年程度持続するケースもあるそうです。
最近では、HIFUとRFを同日に受けるセット治療も行われており、それぞれ異なる層へアプローチすることで、より幅広いたるみ改善を目指しています。

肌そのものの状態を整えたい人から支持を集めているのが、肌育注射(スキンブースター)です。
水分量を高めたり、コラーゲン生成を促したりする成分を注入することで、ハリや弾力、小じわなどの改善を目指します。同クリニックでは、40代半ば以降の多くの患者に提案している施術の一つだといいます。
施術には針を使用するため一定のダウンタイムがありますが、先端が丸いカニューレを用いる方法では刺入箇所を少なく抑えられ、比較的ダウンタイムを軽減しやすいケースもあります。
また、肌育注射で肌のコンディションを整えておくことで、その後に受けるリフト系施術との相乗効果も期待できるそうです。
近年、新しい選択肢として注目されているのがジェンバー糸です。
従来の糸リフトのように物理的に強く引き上げることを目的とするのではなく、コイル状の糸が組織となじみ、コラーゲン生成を促しながら自然なハリ感やボリュームアップを目指します。
寺井先生によると、持続期間は約6~9か月で、1本あたりの施術時間は約15秒、全体でも5分程度で終了するケースがあるとのこと。刺入部も少なく、麻酔も最小限で済むため、ダウンタイムをできるだけ抑えたい人にも選ばれているそうです。
費用は施術内容によって異なりますが、1本あたり約4万円で、一般的には片側2~4本程度使用するケースがあると説明されました。ただし、実際の使用本数や総額は症状や治療方針によって変わるため、カウンセリングで確認すると安心です。
従来の糸リフトは引き上げ効果が高い一方で、腫れや内出血、痛みなどが気になる場合があります。ジェンバー糸は自然な仕上がりを重視したい人に向いている施術として紹介されていました。
同クリニックで人気が高いのは、ジェンバー糸、ヒアルロン酸によるリフトアップ、そしてRF機器を使ったたるみ治療です。
ヒアルロン酸はダウンタイムがほとんどなく、施術直後から変化を実感しやすいことから満足度が高く、リピーターも多いといいます。
一方、RFは熱エネルギーによる引き締め効果が期待でき、ジェンバー糸はコラーゲン生成を促しながら自然な若返りを目指せるなど、それぞれ異なる特徴があります。そのため、患者の悩みに応じて複数の施術を組み合わせることも少なくありません。
美容医療の世界では、新しいスキンブースターやコラーゲン製剤などが次々と登場しています。
一方で、長期的な安全性や経過データが十分に蓄積されていないものもあり、寺井先生は新しい治療法の導入について慎重な姿勢を示していました。
SNSで話題という理由だけで飛びつくのではなく、安全性や実績を確認しながら、自分に合った施術かどうかを医師と相談することが大切です。
今回の取材で印象的だったのは、「たるみ」という同じ悩みでも、その原因や適した治療法は人によって大きく異なるということでした。
脂肪量や骨格、肌質、加齢による変化の現れ方は一人ひとり違うため、「流行している施術」ではなく、「自分の状態に合った施術」を選ぶことが重要です。
HIFUやRF、肌育注射、ヒアルロン酸、ジェンバー糸など、それぞれの特徴を理解したうえで、必要に応じて組み合わせながら治療を進めることが、自然で満足度の高い仕上がりにつながるでしょう。
切らないたるみ治療の選択肢が広がる今だからこそ、まずは丁寧なカウンセリングを受け、自分に合った方法を見つけることが理想の若々しい印象への第一歩となりそうです。

医療法人社団ミサズメディカル 理事長。MiSA Clinic 六本木本院 院長。
産業医科大学医学部卒業後、総合病院や大学病院にて皮膚科・精神科・麻酔科など幅広い診療科で研修を積み、その後は産業医として予防医学やメンタルヘルス分野に従事。2013年より美容医療の世界へ進み、大手美容クリニックでは院長として数多くの症例を経験し、翌年には同院最速で分院長に就任しました。さらに美容皮膚科部門の立ち上げや全国展開を統括するなど、後進育成やクリニック運営にも携わってきました。
2022年には「MiSA Clinic 六本木本院」を開院。”メスを使わず、自然な美しさを引き出す美容医療”をコンセプトに、一人ひとりの肌状態やライフスタイルに寄り添ったオーダーメイド治療を提供しています。また、美容医療の正しい知識を広めるため、SNSやYouTubeなどでも積極的に情報発信を行っています。
日本抗加齢医学会認定専門医をはじめ、日本美容皮膚科学会、日本レーザー医学会、日本産業衛生学会専門医などに所属。アラガン社ボトックスビスタ認定医・ヒアルロン酸注入認定医の資格も有し、注入治療からレーザー治療、エイジングケアまで幅広い美容皮膚科領域を専門としています。
所属・資格